うしろめたし(心配・・)

★解説

たとえば人けのない夜道を、一人トボトボと歩いている時。なんとなく「後ろ側」が気になりませんか?

目に見えない後ろ側(背後)に感じる、得体の知れない不安感。それがこの単語「うしろめたし=後ろめたし」で、「不安、心配、気がかり」と訳します。

ちなみに対義語として「うしろやすし=後ろ安し」があり、文字通り「安心」という意味になります。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

ウチの子もう4歳なのに、まだオムツが外れないの。親としては心配で・・。

「うしろめたし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

ウチの子→「我が子」

もう→「はや」

4歳なのに→「4歳なるに」

まだ→「いまだ」

オムツが→「オムツ」

外れないの→「外れず」

親としては→「親として」

心配で→「うしろめたし」

「我が子はや4歳なるに、いまだオムツ外れず。親としてうしろめたし・・」

 

かきくらす(悲嘆・・)

★解説

「かきくらす=掻き暗す」というこの単語。メインの意味は「暗す」にあり、「掻き」は接頭語です。

漢字を見れば分かるように、「暗す」、つまり「〇〇を暗くする」という意味で、天候や心情が暗いほうに向かうことを表します。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

ペットのルルちゃんが旅立ってからというもの、何も手につかず悲しみにくれている。

「かきくらす」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

ペットのルルちゃんが→「ペットのルルちゃんの」

旅立ってからというもの→「旅立ちしより」

何も→「何事も」

手につかず→「手につかず」

悲しみにくれている→「かきくらしたり」

「ペットのルルちゃんの旅立ちしより、何事も手につかずかきくらしたり」

 

 

 

あるやうあり(ワケあり)

★解説

「あるやう=有る様」は、文字通り「ありさま」という意味ですが、時に「事情、理由、子細」というニュアンスを持ちます。

「あるやう(有る様)あり」となると、ほぼ間違いなく「事情がある、ワケがある、いわくありげ・・」という意味で解釈してOKです。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

戸建ての新築が500万の値引きだって?絶対ワケありだよ・・。

「あるやうあり」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

戸建ての新築が→「戸建ての新築なるが」

500万の→「500万の」

値引きだって→「値引きとや」(「とや言ふ」の略)

絶対→「論なく」

ワケありだよ→「あるやうあるべし」(「べし」は確信)

「戸建ての新築なるが500万の値引きとや?論なくあるやうあるべし・・」

 

ときめく(モテ期到来!)

★解説

「ときめく=時めく」というこの単語。現代でも「今を時めくスーパースター!」なんて言い方をしますよね。

「時の人」「時に遭う」「時を得る」という使い方からも分かるように、「時(とき)」には「チャンス、好機、盛り」といった意味があります。

つまり「時めく」は、「時流に乗っている、もてはやされている、チヤホヤされている」絶好調な状態のことを表すのです。

(ちなみに「胸がときめく」の「トキメク」は、この「時めく」とは全く別物です)

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

アイドルグループの〇〇ってサ、あんなに流行っていたのに今は下火みたいネ・・・。

「ときめく」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

アイドルグループの→「アイドルグループの」

〇〇ってサ→「〇〇」

あんなに→「さばかり」

流行っていたのに→「ときめきたりしに」

今は→「今は」

下火→「下火」

みたいネ→「なめり」(推定の語)

「アイドルグループの〇〇、さばかりときめきたりしに今は下火なめり・・・」

 

おとなし(オトナっぽい)

★解説

「おとなし=大人し」は、文字通り「大人(おとな)」に「し」をくっつけて、形容詞化した単語です。

直訳すると、「大人のような」または「大人びた」「大人っぽい」とでも言いましょうか。

つまり「子どもが成長して一人前になってきたこと」を表す単語だったのですが、「一人前になってきた→もう幼稚な振る舞いはしない→ガキのようなワガママを言わない→あまり自己主張をしない→静かで穏やか」というように意味がシフトしていき、現代では「おとなしい」に「成長」の意味はなく、「静かで穏やかな性質」を表すようになりました。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

お向かいの花ちゃん、高学年に上がったら、ずいぶん大人っぽくなったネ~。

「おとなし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

お向かいの→「向かひの」

花ちゃん→「花ちゃん」

高学年に→「高学年に」

上がったら→「上がりて」

ずいぶん→「いと」

大人っぽく→「おとなしく」

なった→「なりにたり」

ネ→「や」(感動、詠嘆の語)

「向かひの花ちゃん、高学年に上がりて、いとおとなしくなりにたりや~」

 

むくつけし(気味ワル・・)

★解説

オバケやユーレイなど、得体の知れないモノに出会った時に感じる「恐怖」や「不安」を表す語、それが「むくつけし」です。

昔の貴族は優雅な生活をしていましたので、汚い庶民や荒っぽい武士も「むくつけし」と感じる対象でした。

今は貴族も武士もいない世の中ですが、「むくつけき山男」というように、「むくつけし」は「荒々しい、武骨、無風流」という意味で残っていますね。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

ねえ、この人形髪の毛伸びてない?ブキミなんだけど・・・。

「むくつけし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

ねえ→「やや」(呼びかけの語)

この人形→「この人形」

髪の毛→「髪の毛」

伸びてない→「伸びやしたる」

ブキミ→「むくつけき」

なんだけど→「こと」

「やや、この人形髪の毛伸びやしたる?むくつけきこと・・・」

 

 

おほけなし(身の程知らずな・・)

★解説

なんの引け目も憚りもなく、身の程知らずな振る舞いをする人。あなたの周りにいませんか?

そんな時に浮かぶ思いは、「まあ図々しい!」「さしでがましい!」「厚かましいわねえ!」といったもの。

特に昔は上流貴族が幅をきかせる、身分制度の厳しい時代。

地位や身分が低い人間の「身の程知らず」な言動は、「おほけなし」と言われて散々に非難されました。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

アラフォーのくせに医者と結婚したいなんて、身の程知らずな人ねえ!

「おほけなし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

アラフォーのくせに→「アラフォーながら」(「・・でありながら」の意味)

医者と→「医者と」

結婚したいなんて→「結婚せまほしとは」(「まほし」は願望)

身の程知らずな→「おほけなき」

人ねえ→「人かな」

「アラフォーながら医者と結婚せまほしとは、おほけなき人かな!」

 

 

おこたる(治った~♪)

 

★解説

「おこたる=怠る」は文字通り、「怠ける(なまける)」という意味です。

「仕事を怠ける」「練習を怠ける」「勉強を怠ける」ナドナド、現代ではあまりよろしくないシチュエーションの時に使いますが、古文の「おこたる」には、このほかに「病気が治る」という意外な意味もあるのは知っていましたか?

「病気が進行を怠ける」、つまりそれは「病気が快方に向かう」ことになるので、「おこたる」は「病気が治る」ことを意味する単語となったのです。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

ようやくカゼが治った。さあスキーに行けるわ!

「おこたる」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

ようやく→「からうじて」

カゼが→「カゼの」

治った→「おこたりぬ」(「ぬ」は完了)

さあ→「いざ」

スキーに→「スキーに」

行けるわ→「行くべし」(「べし」は可能や強い意志)

「からうじてカゼのおこたりぬ。いざスキーに行くべし!」

おこす(よこす)

★解説

「おこす」は漢字にすると、「遣す」となります。

同じ漢字を使う単語に、「遣る(やる)」がありますが、「遣る(やる)」が「こちら側からあちら側にやる、行かせる」を意味するのに対し、「遣す(おこす)」は「あちら側からこちら側によこす、来させる」ことを意味し、この二つの単語は、同じ漢字を使いながら、真逆のことを表しているんですよ。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

田舎から段ボール送ってきたワ。きっと好物のミカンね!

「おこす」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

田舎から→「田舎より」

段ボール→「段ボール」

送ってきたワ→「おこせたり」

きっと→「さだめて」

好物の→「好物の」

ミカンね→「ミカンなるべし」(「べし」は確信)

「田舎より段ボールおこせたり、さだめて好物のミカンなるべし!」

 

あらまほし(理想的♡)

★解説

「あらまほし」は、「有り」と「まほし(願望)」を合体させた単語です。

つまり、「願望が実現した状態=理想的な状態」を意味していることになるのですネ。

昔の貴族女性の憧れは、「ツヤのある豊かな髪」でしたから、古文には「あらまほしき髪の丈(長さ)」「あらまほしき髪の下がり端(額髪の先)」といった表現がふんだんに出てきて面白いですよ。

🐓 🐓 🐓 🐓 🐓 🐓
★オリジナル古文を作る

ワタシのカレは、顔もいいし、賢いし、背だって高いの!ま・さ・に、理想的な人なのよ♡

「あらまほし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。

ワタシのカレは→「我が君は」

顔もいいし→「かたち良く」(「かたち」は「器量」という意味)

賢いし→「賢く」

背だって高いの→「丈も高し」

ま・さ・に→「ま・さ・に」

理想的な→「あらまほしき」

人なのよ→「人なり」

「我が君は、かたち良く賢く丈も高し!ま・さ・に、あらまほしき人なり♡」