★解説
古語に「敢ふ(あふ)」という単語があります。意味は「なんとか持ちこたえる、辛坊する」という意味なのですが、今回紹介する「あへなし=敢へなし」は、「敢ふ(あふ)」ことができない、つまり「持ちこたえられない、辛坊できない」というのが元々の語義です。
「持ちこたえることができない→あっけなく張り合いがない→拍子抜けがする→ガッカリする」と言う風に段々意味が広がっていき、「あへなし」は「期待はずれでガッカリした感じ」を表す単語となりました。
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★オリジナル古文を作る
応援していたサッカーチームがボロ負けしたので、ガッカリして居酒屋でやけ酒を飲んだ。
「あへなし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。
一語ずつ直していきますよ。
応援していた→「応援したる」
サッカーチームが→「サッカーチームの」
ボロ負けしたので→「むげに負けにければ」
ガッカリして→「あへなくて」
居酒屋で→「居酒屋にて」
やけ酒を→「やけ酒を」
飲んだ→「飲みたり」
「応援したるサッカーチームのむげに負けにければ、あへなくて居酒屋にてやけ酒を飲みたり」