つきづきし(ピッタリだ)

★解説

「つきづきし=付き付きし」、「付く」が二つも重なるこの言葉。

あなたは「付く」から何を連想しますか?

「付き合う」「付き添う」「付き人」「付着」などなど…、「付」という漢字には、「ぴったり合わせる」という意味があるのです。

つまり、「付き付きし」は、「いかにもふさわしい、しっくりしている、似合っている」という感じを表すのに使われる言葉です。

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★オリジナル古文を作る

いつもニコニコしているあの先生のあだ名、「えびす様」だって。本当、ピッタリ!

「つきづきし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

いつもニコニコしている→「笑がちなる」(「えがち」と読む)

あの先生の→「かの先生の」

あだ名→「あだ名は」

「えびす様」だって→「えびす様とかや」(「とかや」は伝聞)

本当→「げに」

ピッタリ!→「つきづきし!」

「笑がちなるかの先生のあだ名はえびす様とかや、げにつきづきし!」

ようせずは(悪くすると…、サイアク…、)

★解説

「ようせずは」は、「良くせずは」の音便形で、物事が好転しないまま望ましくない方向へいくのでは…という文章で使われます。

「このままだと…になっちゃうんじゃない?マジ、ヤバいよ!」という場面ですね。

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★オリジナル古文を作る

また赤点とっちゃった。このままだとサイアク留年かも!

「ようせずは」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

また→「またも」

赤点→「赤点」

とっちゃった→「とりてけり」

(「…てけり」は「…しちゃった」という意味)

このままだと→「いま」

サイアク→「ようせずは」

留年かも!→「留年にもこそ!」

「またも赤点とりてけり、いまようせずは留年にもこそ!」

な…そ(…しちゃダメ!)

★解説

「な…そ」の「な」「そ」は、いずれも「禁止」を表す言葉です。

「外に出るな」「泣くな」など、「な」は現代でも禁止を表す言葉として使われていますね。

「な…そ」の間には通常「動詞」が入り、その動作を禁じます。

(「外にな出そ」「な泣きそ」など)

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★オリジナル古文を作る

遠くへ行っても、浮気しちゃダメよ♡

「な…そ」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

遠くへ→「遠く」

行っても→離るとも(「離る」は「かる」と読みます)

浮気しちゃダメよ→「浮気なせそ」

♡→「♡」

「遠く離るとも浮気なせそ♡」

せちに(是非に!)

 

★解説

「せちに」は漢字で「切に」と書きます。

この「切」という漢字から、どんなイメージを抱きますか?

「切迫」「切羽詰まった」「切ない」など、物事がのっぴきならないほど差し迫ったような印象を受けませんか?

まさに切ないほどの気持ちでひたすら乞い願う「是非に」は、この「切に」という言葉がピッタリなのです。

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★オリジナル古文を作る

願いが叶うものなら、是非一度訪れてみたい国がある。

「せちに」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

願いが→「願ひの」

叶うものなら→「叶はましかば」

(「ましかば」は「…するなら」という意味)

是非→「せちに」

一度訪れてみたい→「訪れまほしき」(「まほし」は願望を表す)

国がある→「国なむある」(「なむ」は強め)

「願ひの叶はましかば、せちに訪れまほしき国なむある

うらなし(無邪気、ざっくばらん)

★解説

コソコソ隠し事をしない人のことを、「裏のない人」って言いませんか?

昔の人は、「表面に表れるもの=表」「表れないもの=裏」という意味で、目に見えない「心」のことを、「裏」と呼んでいました。

つまり「心(うら)なし」は、「心にあれこれ溜め込まず、裏表なしに打ち解ける状態」を意味する言葉で、今で言う「ざっくばらん」に当たります。

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★オリジナル古文を作る

親しい仲間が集まって、ざっくばらんにダベリングするのは楽しい!

「うらなし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

親しい仲間と→「思ふどち」(「どち」は「同士」つまり「仲間」という意味)

集まって→「さしつどひて」

ダベリングするのは→「うち語らふは」

楽しい!→「楽し!」

「思ふどちさしつどひてうち語らふは楽し!」

…すべし(…すべい!)

★解説

関東の老人たちが、「…するべな」「…だべ」と言うのを聞いたことがないでしょうか?

この「べ」は、「べし」の音便形「べい」から来ているのです。

「べし」は「…しよう」という意思を表す言葉で、意思を表す「…む」と似ていますが、「べし」の方が「む」よりも「確たる意思」を表します。

(「そうして当然!」というニュアンス)

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★オリジナル古文を作る

来年は必ずうちらのチームが優勝するべい!

「…すべし」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

来年は→「またの年は」

必ず→「必ず」

うちらのチームが→「我らがチームの」

優勝するべい!→「優勝すべし!」

「またの年は必ず我らがチームの優勝すべし!」

なかなか(なまじっか…)

★解説

この「なかなか」、「なかなかイイネ」「なかなかの人物だ」など、現代語としても使いますが、古文に出てくる「なかなか」は、意味がちょっと違います。

「なかなか=中々」は、「どっちつかずの中途半端な状態」というのが元々の意味で、「どっちつかずの状態でいるよりはしない方がマシ!」ということから、「なまじ…」を意味する言葉となりました。

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★オリジナル古文を作る

ダメージヘアをなまじっか伸ばすよりはサ、ショートにした方が若いよ!

「なかなか」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

ダメージヘアを→「ダメージヘアを」

なまじっか→「なかなか」

伸ばすよりはサ→「伸ばさむよりは」

ショートにした方が→「ショートにせむなむ」(「なむ」は強め)

若いよ→「若々しかるべき」

「ダメージヘアをなかなか伸ばさむよりは、ショートにせむなむ若々しかるべき」

つれなし(ツンデレのツン)

★解説

「ツンデレ」な人っていますよね。

「ツンツンした態度」を示すこの「ツン」のことを、昔は「つれなし」という言葉で表しました。

「つれなし=連れなし」は、文字通り連れにもなれないような、冷たいよそよそしい有様を意味します。

今でも「つれないお方…」なんて言いますよね。

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★オリジナル古文を作る

ふだんはツーンとすましているのに、意外と熱い男だった!

「つれなし」を使って上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

ふだんは→「例は」

ツーンとすましている→「つれなく見ゆる」

けど→「ものから」

意外と→「思ひのほか」

熱い→「熱き」

男だった!→「男なりけり!」

(「なりけり」は意外性を表す)

「例はつれなく見ゆるものから、思ひのほか熱き男なりけり!」

え…ず(よう…せんわ!)

★解説

関西の人たちが使う、「よう…せん」という言葉、古文の「え…ず」の名残だって知ってました?

「え(得)…ず」の「得」は、「…し得る」などに使う漢字で、英語の「can」と同じく、「可能」を表します。

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★オリジナル古文を作る

そう度々メール送ってこられてもなあ、仕事やさかい、よう返信せんわ!

「え…ず」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

そう→「さこそ」(「こそ」は強め)

度々→「度々」

メール→「メールをば」

送ってこられてもなあ→「たまふれ」(「たまふ」は「いただく」という意味)

仕事やさかい→「仕事のあるに」

よう→「え」

返信せんわ→「返信せず」

「さこそ度々メールをばたまふれ、仕事のあるにえ返信せず」

いみじ(すごい、ヤバい、チョー)

★解説

「すっごく…な…」「チョー…の…」と、なにかを強調したい時ってありますよね?

そんな時に使える単語がこの「いみじ」です。

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★オリジナル古文を作る

昨日さ、すっごくオシャレなカフェに行ったの!

「いみじ」を使って、上記の現代文を古文に直してみましょう。

一語ずつ直していきますよ。

昨日さ→「昨日」

すっごく→「いみじく」

オシャレな→「洒落たる」

カフェに→「カフェに」

行ったの→「行きたり」

「昨日いみじく洒落たるカフェに行きたり」